癒されるモノ・トコロ・ヒト

逗子に暮らす作家がおすすめするアラフィフ生活

金沢市に旅に出ました!羽田から40分!

 

私たち夫婦は、ふと思い立って旅に出ます。それが時として、私の女子力をほんの少しアップしてくれるのです。

 

朝7時45分羽田発、小松空港行きの飛行機に乗り込み、たかだか40分の飛行で、石川県に来てしまいました。座席が非常口横だったので、大トトロも脚が伸ばせてご機嫌。

 

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CAから「この座席はご存知かと思いますが、緊急の時にはご協力をお願い致します、新しいものですので、こちらをお読みください」と小さな字でぎっしり書かれたオレンジ色の説明プレートを渡されました。活字病なので隅から隅まで読んで、なるほどね、と状況を妄想していると、急に眠気が襲ってきて、目が覚めたら、もう機体は着陸していて、滑走路を走り終えそうな、見慣れない小窓の風景。

 

まだ着席しているCAと目が合い、しまった!口を半開きに寝ていた顔を見られたかと愕然としながらも、もう気持ちは金沢の美食へ。

 

すると座席から立ち上がった私にCA が近づいてきて、「先程は、じっくり読んでくださってありがとうございました。何かお気づきでしたか?」などと妙な質疑応答を迫るので、「緊急事態になったら、今までは誘導だけだったのが、先ず私がこのドアから滑り台で降り、上から滑り落ちてくる乗客を支えて飛行機から遠ざかってください!!と叫ぶのですね。でも私より主人の方がガタイが大きいから、その役は主人に任せて、私はこの場で乗客を誘導しなければ、と思っておりましたよ」と答えると、「まぁ、その通りなのです。フライト中、ご一緒に業務をこなしているような気持ちで嬉しくて、見ておりました」って…。
「私、よだれ垂らして爆睡していてスミマセン」「いえいえ〜とんでもない」などと妙な会話を交わし、お互い微笑し、飛行機を降りて向かった先は1番のりばのリムジンバス停。

 

自販機で金沢市内近江町市場までの切符を買い、乗り込むと、飛行機から降りた客でほぼ満席。うつらうつら約1時間のバス旅行。

 

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懐かしの市場に一歩入ると、新鮮なお魚や野菜、果物、乾物店が軒を連ねて、早朝からお客もいっぱい。ウニや甘エビ、牡蠣の立ち食いも出来るようです。

 

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朝ご飯を食べていないので、空腹をどこで満たそうかと探していると、長蛇の列の回転寿司が〜。もりもり回転寿し。

 

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並び客用の椅子に座ると、目の前には老舗の坂野フルーツ。芸能人も度々訪れるフルーツの甘さで有名なお店。メロンやオレンジ、マスカットなど、プラスチック容器に入って今すぐ食べられる商売上手!

 

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私も300円の金沢梨を買って並び席で頬張ると、なんてジューシーで甘い梨なのでしょう。

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大トトロにもあ〜んして与え、余りの美味しさに一気喰い。乗り物続きで、乾燥した体に染み入るように吸収される果糖を、これほど天の恵みと思ったのも久々だわ。

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ようやく呼ばれてカウンターに。
注文は全てタッチパネル。

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湘南の海に慣れっこな私の目には、知らない名前の握りがズラリ。「先ずは、のどぐろでしょう〜回転寿司にのどぐろがあるなんて〜炙りまであるわよ〜」

ウニも香り高い北陸産。大トトロよりタッチパネルと会話しながら、次々と注文。

 

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香箱蟹のお味噌汁まで。香箱蟹の漁解禁は11月6日なので、この蟹は冷凍物だろうけれど、なんとも風味が良く、ミソや卵まで沢山ついているので、しゃぶるように召し上がらせて頂きました。

 

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こんなに高級な海の幸を連続で頂いて二人で5000円にもならないのだから、物価がかなりお安いですね。

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腹ごしらえした後は、いざ、行きつけの九谷焼のお店、諸江屋へ直行。古伊万里より古九谷の方がずっと好きなのですが、九谷焼にも伊万里焼みたいな柄があり、どうやら話をきくとルーツは同じようですね。 

 

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人の好みとは恐ろしいもので、私の目は吉田屋の九谷焼にしか向かないのですよ。吉田屋の九谷は、赤を使わず、青・紫・紺・黄・紺青で、様々な模様は小紋を駆使して全面を塗った画風が特徴的なのです。江戸時代からの九谷を代表する画風の一つです。

 

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今回も長皿と丸皿を購入して、焼魚、冷奴ひとつでも、このお皿で豪勢に見せるのが狙い。ということで、リーズナブルな価格の九谷焼を購入したのに、店主がわざわざ箱書きまでしてくれるご親切さ。先祖伝来の年代物の硯石。目の前で繰り広げられる達筆な文字も、もはや芸術でしたよ。 

 

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大トトロには豆腐くらいの重さしかない九谷焼を持ってもらい、ホテルに入ると、真っ白なシーツの上にバタンキュー。寝不足の上に早朝出発でお疲れの私を残し、大トトロはまた金沢の町に消えていきました。 

 

どれほど眠ったことでしょう。
大トトロが帰ってきて、今夜は赤玉本店に行くよ、と着替え、寝起きの私はヨロヨロしながら、秋風吹く金沢は香林坊の先の長町へ。


長町は古い武家屋敷がいくつも並び、小川が流れて風流な佇まいなのです。
西欧からの観光客も多く、ザ・ニホンを楽しんでいるご様子。

 

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私が道路の下にあるマンホール、消火栓を指差すと、金髪碧眼の外国人が、これは何か?と聞くので、思わずwaterと答えると、ドリンク?と聞くので、ノー!ホースが出てきて家に水をかけるの!と応じると、あぁ、キレイにするのね、cleanね!ときたので、Fire!!火事の時に木材の家が焼けないように水をかけるのよ、と告げるとやっと理解して、皆で写真を撮りまくっていましたよ。あぁ、こういう咄嗟の時に流暢にペラペラ話せない自分が許せないわ。英語を学校教育で10年も勉強してこのザマは日本政府に問題ありだわ、などと憤慨しながらも、柔らかで涼しい風の小径をゆらゆら歩く幸せ。

 

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金沢イチ有名な赤丸というおでん屋さん、30分並びましたが、並んだ甲斐ありで、関東にはない、薄味の出汁の効いた美味なおでんでしたよ。

 

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大トトロと、今が一番幸せなこと、お互いの両親が高齢であるとはいえ、まだまだ元気であり、ゴルファー仲間たちも年齢的には高齢者だけれど、そういう年配者たちがこの世からもしいなくなったら、寂しい人生になっちゃうね、と思わず涙ぐみ、今度は私たちが立派な高齢者にならないとね、自信ないわね、などと苦笑いしながら夫婦でお酒を飲みながら、おでんをつまむ、この幸せな一瞬、ずっと覚えて、記憶に留めていようと思いました。

 

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金沢旅行、一日目です。

 

 

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