癒されるモノ・トコロ・ヒト

逗子に暮らす作家がおすすめするアラフィフ生活

(パリ紀行④)Cafe・de・la・Paix(カフェドラペ)で優雅なひと時を

 

眠い…。もう少しゆっくり寝かせて…大トトロの物音に耳をふさぐかのように毛布を頭までかぶり直した瞬間、あ、ここはパリなんだ!と気づいた。

 


「早くしないと写真がとれないよ」

「なんの写真?」

「朝食の写真撮りたいって言ってなかった?人がいないうちの方が良いと思うけど」

 

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そうだった!ようやく事態が見えた。毛布の中でまったりしている暇はない。急いで支度すると7時からの朝食に一番乗りで駆けつけた。他に客なし。冬の朝はまだ暗い。窓外の灯が闇に美しい。こんなに早くから朝食をとるのは日本人くらいなものだ。

 

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懐かしいCafe・ド・ラ・ぺ。

以前定宿にしていた頃は余りに日本人の宿泊客が多かったせいか、このcafeの隣室の大きなパーティーroomに朝食roomが特設されていた。それが今ではそのroomも閉鎖され、Cafeも閑古鳥である。バブルが崩壊しておよそ30年、その間リーマンショックもあり、円安が進み、テロ問題も世界を震撼とさせ、日本人がパリへ旅行する数は減ったのだろう。事実、つい最近まで大トトロの職場もフランスへの渡航は保証しかねると渡航禁止指示が出ていた。

 

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Cafeの入口に女性支配人。ルームキーを見せる。リストを覗いてチェックし、次の瞬間、チラリと私の足元を見た。やっぱり!そうなのだ、フランス人はよく足元を見る。地下鉄の中でも皆足元に注目している。その人のお洒落度を測っているのかもしれない。特に高級レストランや老舗店ではスニーカーやズタグツでは軽蔑の目で見られる。当たり前のことだが、意外と旅行客はオシャレをしない。

 

Cafeにふさわしい足元かチェックしているのだ。Myデザインのワンピースに、黒いタイツ黒いハイヒール姿でなるべく脚を長くスタイルよく見せる装いをし、体重のかかるマヌケの小足の痛みなど素知らぬ顔で支配人の目を見て静かに微笑む。

 

女性支配人は満足したのかニッコリと、「マダ〜ム、こちらへどうぞ」とエスコートする。彼女も黒のタイトスカートにハイヒール。
Cafe・ド・ラ・ペのウェイターたちは黒い生地に金糸刺繍のお洒落なエプロンをして長い脚で歩き回っている。

 

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「ジャポネ?」「ウィ!」

大トトロはエスプレッソをダブルで、私はカプチーノをたのみ、グレープフルーツジュースも追加する。あとはビュッフェ形式である。朝の一杯、温かなカプチーノは三層になりトロけるような香りとなめらかさ。

 

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色とりどりの幾つものフルーツが贅沢に飾られ盛られている。絵画のようで、ひとつ頂こうにも申し訳ないくらい。

 

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サラダから食べるフランス人を模倣する。

 

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本場のフランスパンは種類が豊富でどれも柔らかくて美味しく、クロワッサンはこの世のものと思えないほどの、バターの香ばしさとサクサク感。

 

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ハムも鎌倉ハム以上の上等なものが、花びらのように並び、チーズの種類も半端ない。日本ではなかなかお目にかかれないカビだらけの臭そうなチーズを見つけてはお皿に載せる。部屋が暖かいので、お皿の下には丁寧に氷が敷き詰められている。

 

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大好物のスウェーデン産スモークサーモンも山盛り。朝からワインが欲しくなる。なんという健康的で贅沢な食材たち。

 

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ホテルは朝食がついていないと、この贅沢な時間は持てない。人に作ってもらう朝食ほど有り難いものはない。味噌スープまである。

癒されホッとできる特別な空間。

それがCafe・de・la・Paix。

1862年5月5日に開業したホテル・ド・ラ・ぺの老舗レストランとして世界的に知られている。今はインターコンチネンタル パリ ルグランに名称が変わっている。

 


無糖ヨーグルトもチョイスして蜂蜜を垂らし、マンゴーまで欲張り、梅干し代わりにオリーブの実を取り分け、朝から大ご馳走である。

 

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「頂きます!」

「ボナペティ!」召しあがれ!

ブルーの目の愛機のよいエプロン姿のパリジャンが、テーブルの横を素通りしながら発する一言まで麗しい。

 

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朝食を終えると、早朝から地下鉄に乗って町を歩きたがる大トトロに付き合って、散歩がスタート。

 

先は長いので、地下鉄の切符をまとめて購入。一枚だと1.9€なのだが、10枚まとめて購入すると一枚が1.69€になるのでお得だ。

 

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因みにオペラ座前のCHANGEで円を€に替えたが、場所的に高いと思いきや嬉しいレートであった。

 

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まだ時間が早いので町々のカフェも準備中である。どのカフェも外観が美しい。ブティックも雑貨屋もみやげ物屋も美しい。日本の店々も参考にしてほしいこの色づかい。

 

寒くても外にストーブを焚きオープンテラスをつくる。この佇まいと同じ雰囲気の店は日本では表参道と西麻布のcafeしか知らない。可愛いお店を覗いては、女子力アップの刺激ホルモンが全身を駆け巡る。

 

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人が出入りしているアパートの入り口も色が様々でつい眺めてしまう。私のアパートは⚪︎⚪︎通りの青い扉よ、なんて言ってみたいものだ。

いや、緑が良いかな。そんな事を妄想しながら町を歩く。まだ他に赤やえんじのカッコよい扉もあったが、私が写っていたため掲載を控えます。。。💧

 

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どこもかしこもお洒落。ゴミ箱の中でさえお洒落なのだ。捨ててあるのはフランスの新聞フィガロにフランス語の空き缶。いいなぁ、ゴミですら、どれも宝物にみえるフランス🇫🇷✨

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前回ブログに書いた蚤の市や美術館を堪能し、次いでに3度目のヴェルサイユ宮殿にも足を伸ばした。

 

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ルイ14世が弟と競って築いた豪華絢爛な大広間、鏡の間。王家であっても兄弟の争いは大変。

 

シャンデリア好きのバブル世代のわたしにとっては居心地のよい眺め。

 

しかし改装に明け暮れ、ローマ皇帝並みのレベルでなければと、重たい大理石をわざわざベルギーから海路、川路で運ばせ敷き詰め、宮殿内には数千人規模のロイヤルファミリーと職員がおり、愛人まで住まわせていたのだから、経済苦の国民にしてみたら、たまったものではなかっただろう。後に革命が起きるほどの格差社会が繰り広げられていたのだ。

 

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かのマリーアントワネットの部屋も再訪問。TVでよく特集されているが、このベッドで公開出産させられたり、王妃も大変な苦労だ。赤ちゃんが暗殺されたり取り違えられないよう皆で見守るという。

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ベッドの脇に有事の時の隠し扉があり、その内側には小さな部屋があって、マリーアントワネットは当初この部屋が気に入っていたという。人間には程良いテリトリーがあれば十分ということだ。宮殿は広過ぎる上に寒い。壁に微かな切り込みが見える。ここが隠し扉だそう。

 

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内部はこんな感じだとか。

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ヴェルサイユ宮殿に行ったのは、そのショップにあるクッションが欲しかったのである。以前、姑から貰ったパリのお土産のクッション。我が家にもう一つ欲しかったのである。

 

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マリーアントワネットのイニシャルMとAがそして薔薇が刺繍されていて可愛らしい。

 

 

パリ20区を制覇すべく、毎日地下鉄に乗り、約10kmを歩いた。夕刻には凱旋門を訪れ、そこから真っ直ぐに伸びる、世界で最も美しい通り(la plus belle avenue du monde)と呼ばれるシャンゼリゼ通りを歩いた。

 

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この冬、シャンゼリゼ通りは真っ赤に染まっている。

 

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映像の世紀」のメインテーマ曲、加古隆作曲「パリは燃えているか」のメロディが頭の中を流れはじめる。

ライトアップされた凱旋門の漆黒の空高くに、戦争のない時代が続くことを、神に祈らずにはいられなかった。

 

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            つづく

 

 

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