癒されるモノ・トコロ・ヒト

逗子に暮らす作家がおすすめするアラフィフ生活

(パリ紀行③)ルグラン パリの贅沢な時間に癒されたい素敵なあなたに

 

久しぶりにフランスへの旅🇫🇷

 

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30代の頃は毎年パリやニースに行っていたのに、いつの間にか遠い国になっていた。

 

どうしてか、若い頃の方が今よりリッチだったからだ。家のローンやら円安やらなにやかにやで、せいぜい物価のまだ安いサイゴンには行けても、パリには行けなくなった。サイゴンにハマっているのは、サイゴンの街が、リトルフランスだからなのだ、とふと思った。

 

フランスがベトナムを占領下に置いていた時代、街の中心に小さなオペラ座を築き、その近くにフランス様式のグランドホテルが造られた。そこの中庭に佇むとパリの空の下にいる錯覚に陥る。

 

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占領下、ベトナム人にフランス刺繍を教え、パンの作り方を教え、カフェをつくった。フランス人が占領をいいことに、自分達に居心地よい小さなパリを再現したのだ。そのため、今でもサイゴンを旅するフランス人はとても多い。

 

私がサイゴンを気に入っているのも、カフェの珈琲、パン、スイーツ、ホテルのいずれもパリを彷彿とさせ、美味でお洒落な魅力が溢れているからなのだ。勿論猫の泣き声のようなニャンニャンと聞こえるベトナム語ベトナム料理は一押しであるけれど。そしてベトナム人の真面目さ勤勉さ底力も、敵わない魅力である。

 


さて、12時間半の長い飛行も、他の国ではヒェーとなるのに、パリに向かっていると苦ではないから人間とは勝手なものである。

 

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飛行機の中で映画を4本観て、あとは日常会話の一朝漬けに励んだ。30代の頃、よくフランス人に「あなたのフランス語は発音がとてもいい!学ぶべきだ!」と言われた。流暢に話していると思っている英語のほうは「Can you speak English ??」と聞き返され、通じてないのかとギャフンとなる。英語には完全にコンプレックス。

 

きっと舌の使い方が生まれつき英語よりフランス語に適しているのだろうと思うと、ウフフ〜と気持ちが上から目線になるから不思議なものだ。まず、頭に叩き込んでおかないといけないフランス語は「ウッソンレ トワレット?」

トイレはどこですか?

 


パリには日本のようにトイレ付きコンビニなどない。カフェやレストランでトイレを借りないと大変なことになる。これまで、私の発する「ウッソンレ トワレット?」で聞き返された事は一度もない。すぐに美しい店員が美しいフランス語でなにやら言ってくれるので、ウィ!メルシーボークー!と流暢に返して指差す方向に歩けば、確実にトイレがある。

 


小雨降るシャルルドゴール空港に無事到着し、得意のフレーズを真っ先に空港職員に試すと大成功。トイレを済ませ、気持ちはもうすっかりフランス人である。

 


オペラまでのバスチケットを購入し、バス停を探す。

 

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スーツケースと共にバスに乗り込む。昔は日本人だらけだったこのバスも今ではガラガラ。わざわざチケットを購入しなくてもバスの運転手に運賃を払えば乗れるのに、すっかり忘れていた。運賃は少し値上がりしていて13.7€。

 

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オペラまでの約1時間、スーツケースが動かないよう脚で押さえながら、街々の風景を眺める。え?ん?どこかで見たブルーシート、上野のホームレスの家々だ。道路脇に数十メートルにわたってビニールシートが並んでいる。EUになり、移民も増えた昨今、失業率の高さが更に増している現実を見せつけられた。以前はこんな風景はなかった。

パリよ、お前もか、しばし凹む。

バスの中も日本のように綺麗ではない。みかんの皮など落ちている。しかし、椅子の生地は可愛らしい。

 

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気を取り直して、今回の旅を妄想する。以前定宿にしていた1862年創業のホテルは現在はインターコンチネンタルに吸収合併されて名前がインターコンチネンタル パリ ルグラン変わっていた。

 

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しかし、中に一歩入ると以前のまま。

愛してやまないCafe・ド・ラ・ぺ、も変わらず優雅に佇んでいる。

窓外は雨に濡れた夕刻。

 

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チェックインを済ませ、ホテルの部屋に入る。あぁ、懐かしい。ここぞパリオペラ座前のルグランホテルである。

 

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ボーイがスーツケースを運び入れ、金庫と冷蔵庫の場所を教えてくれる。別れ際、さりげなくチップを渡す。「メルシー、マダーム!」柔らかな笑顔。あぁ、これぞパリだわ。なんてエレガントなのかしら。このドキドキ感は、フランスを、おフランスと呼び、フランス菓子、フランス刺繍、フランスパン、made in France にクラクラし、🇫🇷トリコロールにめちゃ弱い日本人の典型的症状である。東京の小学校など、赤白青の名前で始まる都立三校は住民の間ではスペシャル校らしい。

 


旅の疲れもいざ知らず、ゴージャスなエレベーターホールからロビーに出て、コンシェルジュのデスクに向かう。

 

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オペラ座で何か催しをしていないか調べたところ、オペラ、リア王があるようですが」「はい、確かにございます。今宵のオペラはチケットはもう完売です。明々後日の夜にございますが、いかがなさいますか?」「是非チケットの手配をお願いします」「どの辺りのお席が宜しゅうございますか?前から二列目三列目に空席がまだございます」「そんなに前でなくて良いです、チープな席にしてください」「チープですか。大変申し訳ないですが、当ホテルではチープな席は扱いがございません。明日直接オペラ座に行かれ、お買いになることをお勧め致します、チケット売り場は10時からです」「あらまぁ、そういうことですか、分かりました。ご親切にありがとう」

 

と、こんな感じの会話をフランス語で、出来たら良いですね〜。

 

コンプレックスの塊の英語でしましたよ。私の後方で全くの無言で立っているボディガード、いわゆる連れの大トトロですが、長時間飛行で既に時差ボケになっている模様。

 


今夜はどこかで軽く食事をしてサッサと寝ないと疲れがとれないからと、二人で外に繰り出す。懐かしいパリの音が聞こえる。

目の前のオペラ座が怪しげな灯にライトアップされ、オペラの客が列をなしている。

 

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近くのレストランに入りメニューを眺める。まぁ、なんとヒレステーキがあるではないの、しかも25€とはこの立地でこの安さ、これ食べて今日は終わりね。紙ナフキンも可愛らしい。さすがオペラ座前のレストラン。

昔ここで観た、最高峰ボリショイバレエ、くるみ割り人形の舞台を思い出す。

あの舞台は綺麗だった。

 

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まずはビール、そして赤ワインを一本注文し、軽快に働き回るウェイターをからかいながら、ライオンのようにステーキにかぶりつく。美味しいか?とウェイター。セボ〜ン〜♬ セボンセボ〜ン!

 

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山のようなインゲンも嬉しい。安いワインもフランスボルドー産だと聞いた途端に味が違う。11月末にしては暖かな夜。外のテラスでまったり飲んでいる方々もお洒落。


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ほろ酔い気分で部屋に戻る。

 

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この美しいフランスベッドに3泊もするのかと思うと、うっとり気分に眠気が襲いかかり、長い夜を過ごしたかったのに、ノリの効いたシーツに吸い込まれるように包まれて3秒で眠ってしまった。

 

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明日の朝は、愛するCafe ・ド・ラ・ぺ、で朝食が待っている。

           つづく

 

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