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逗子に暮らす作家がおすすめするアラフィフ生活

北條政子の店?!とビビった鎌倉駅から20分の隠れ屋 美食散歩

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鎌倉随一の、花の寺、瑞泉寺に向かって小径を登って行くと、左手奥に、一見造成地かと見間違う広々とした土地があります。

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そこは、昔、源頼朝が凱旋で建てた寺、二階堂の跡で、頼朝の勢力の凄さを彷彿とさせます。

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瑞泉寺の花々、特に今の時季は紅梅白梅黄梅を愛でし後、鎌倉宮を背に歩いていると、天神前というバス停が左手にあり、そこを左折すると二階堂という住宅地に入り込みます。

 

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そこから1分くらい、真っ白の暖簾が目印の「北條」の表札が掲げてあるお店を探してみてください。

 

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希少な葉山牛、ビーフシチューの店で、古都鎌倉の風情漂う日本家屋と庭の借景がなんとも優美な、ほのぼのとした世界が広がっています。

 

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連れの友人が畠山という名前で、
「北條に待ち伏せされて殺されたのが畠山重忠だから、うちの先祖とは因縁の店だわ💧」

 

と恐ろし気に中を伺う姿が可笑しいのですが、確かに三浦半島を制覇していた三浦一族も北條に皆殺しにされたことを思うと、よくもまぁ、こんなところに「北條」なる名前の店を出したものだ、と思っていると、中から、

 

「ご予約の方ですよね?!どうぞ!」

 

と、まるで北條政子を彷彿とさせるかのような貫禄ある女性が、にこりともせず宣い、恐る恐る中に入る始末。

 

さほど広いとは言えない座敷に通され、座卓がいくつかあり、足を伸ばす楽チンさ。

 

メニューはビーフシチュー100gから300gまで選べ、葉山牛の煮込みハンバーグもあります。

 

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目の前の景色は昔懐かし和の世界。

 

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ガラス扉の向こうに枝ぶりの良い白梅が咲き、今にも香りがしてくるよう。夏は青葉若葉の緑の世界が広がります。西陽が射すと御簾が下ります。

 

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スズメ、リス、ハト、他に名前の分からない小鳥達が、エサをついばむ様子がなんとも可愛く、都会の喧騒を離れて、風流なひと時を味わえる空間。

 

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注文したビーフシチューもハンバーグも熱々で、さすが葉山牛だと唸らせるお味。ご飯も吸物も箸休めもすべてのお味がなかなかのもので、完食して大満足。

 

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北條政子かのような、黒いアイラインをキリリと引いた女性も、葉山牛と白抜きされた黒いエプロン姿で御膳を運び、その様子も、いとおかし。

 

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ビーフシチューから立ち上る湯気の向こうに梅の木が、更に向こうに広い芝生が覗き、借景がなかなか乙です。

 

たまに庭を歩く、飼い猫の毛長ニャンコまで貫禄があり、ガラス越しにこちらを見据え
ただねこ、ではないご様子🙀

 

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まったりゆったり時間が流れる、静かな佇まい。幸福&口福。

 

政子様に勘定をお願いし、帰り際、政子様と入れ違いに、玄関まで走り出てきたひとりの男性。

 

色白で、白い衣装をまとったハンサムボーイは頼朝ではないか?と妄想しましたが、

 

よく見ると料理長でした。

それも和ではなく洋風の。なんたってビーフシチューだからね。

 

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「ありがとうございました!」

 

客人に挨拶に来る丁寧さに、しばしホッとし、ここ「北條」の名の由来を尋ねると、ここが北條政子の寝所であったところ、などを教えて貰い、なるほどね〜、と納得しながら店を出て、隣に畠山とか三浦、とかの店でも出す?!などとふざけながら鎌倉駅行き天神前バス停へと向かいました。

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今年は寒いので、今週末あたり、鎌倉も、山の上の瑞泉寺も、梅が見頃ではないかしら。

 

鎌倉時代にタイムスリップ出来る北條、おススメします。

 

泣く子も黙る北條政子だけど、
ビーフシチューは食べたこと、
なかったでしょうね。うふふ。

やったね!


北條
鎌倉市二階堂19-7 
電話 0467-91-0236