癒されるモノ・トコロ・ヒト

逗子に暮らす作家がおすすめするアラフィフ生活

突然芸能人に会ったら…失敗編

 

先回、「突然芸能人(有名人)に会ったら」、の成功編をブログに書いたが、その後、妹はただ一度の成果を、再び実行に移していた。

 

www.osharelife.work

 

全く同じ状況で、生前の九重親方千代の富士)に空港で出会い、ちゃっかりサインを貰ったのである。

 

f:id:chopin2260:20190207175821j:image


妹曰く、あんなに目立っているのに、可哀想なくらい誰も声を掛けないんだよ~!

素敵な紳士だった~!とご満悦。

 

 


空港のラウンジは、搭乗を待つ退屈な場である事が多いので、気持ち良くサインをくれることもあるであろう。

 

しかし、見境なくは多大なる迷惑となる。

 

我が家の近所でも、たまにユーミンがスタバで読書をしていたり、有名俳優がジョギングしていたりするが、そのようなプライベート時間にサインをねだるようなことは、まずしない。

 

f:id:chopin2260:20190207175944j:image


数年前、銀座松屋へ母と二人で、知り合いの画家の個展を見に行った時のことだ。

 

f:id:chopin2260:20190207180044j:image


イタリアンの夕食会にも参加した。🍷

画家が一人一人を簡単に紹介し、皆がその画家のファンである事がわかった。

その画家は、フランス🇫🇷では知名度が高く「日本のゴッホ」とも言われる葛西利行画伯だ。

 

f:id:chopin2260:20190207180116j:image


葛西先生がある男性参加者のことを、からかっている。

「この人は音楽がすごいからね~」

ギターがどうのこうの…🎸


すっかりギターリストだと思った母が、

「ギターリストなんですか?今夜は芸術家のお集まりで嬉しいわ~」

と、赤ワインを片手に会話を繋ぐ🍷

 

「いやいや、この人、歌手ですよ!」

「は?」

 

わたしは暗闇のリストランテでそっと顔を凝視したが、知らない。

母も人一倍の顔音痴なので、絶句💦

 

葛西先生が、

「雨ですよ、雨…」

「雨…?」☂️

 

 

暫く沈黙の後、母が突然

「雨って、あの雨?!あの、歌の雨ですか?あの歌手の名前が出てこないわ~」などと大騒ぎしている。

 

「三善英史さんですよ」

「あ、そうです、そうです、みよしえいじさん!!え?そうなの~~?!あなた〜?!!」

 


勘弁してくれと言いたい会話が続く。

三善英史さんご自身が、そうなんです、と優しい笑みを浮かべる。また母が

 

「どこかでお見かけした方のように思っていたのですが、あの頃、子育てで忙しくてテレビを観ている暇がなかったんですよ。でも歌はよく知っていますよ。カラオケでも歌いますもの!」

 

と必死のフォローと、子育て云々、しっかり私のせいにしている。

 

葛西先生が、紅白にも出たよね~~と続けると、三善英史さんが

「いや、僕を知らないと言う方との食事はホッとするんですよ。」

と実にお優しいお気遣いのお言葉に感動。

 

私が

「お店が暗くて気付かず申し訳ないですね。」と詫びると、皆がドッと笑って楽しい夕べとなった。

 

顔音痴は致命的だ。ましてや名前と歌が一致しないのも。

 

f:id:chopin2260:20190207180324j:image

 

 

最近、私もやっちゃった!

やらかしてしまった!

やっちまった!

日本語にはいろいろあるから面白い。

 


とある駐車場でよく見かける男性がいる。いつもお互い笑顔で会釈。噂では昔から有名なバンドグループの方だそうだが、バンドに興味のない私は知らぬまま。

 


先日、またいつものように偶然出会い、会釈をしたが、私のミーハー心が急に芽生え、

「これからお仕事ですか?」

などと声を掛けてしまった。

「そうなんですよ、これから、スタジオ入りで」

 


あぁ、やっぱりそうなんだ!!確信を得てしまい、二歩近づいて、

 


「よく存じ上げないのですが、歌手なんですか?バンドしていらっしゃるんでしょう?」

「そうなんですよ」

「えーっと、バンド名、コクーンでしたよね」

 

噂に聞いていたバンド名を高らかに述べた。無知ほど怖いものはない。

 


「惜しいです!」

「惜しい?」

「◯◯◯◯、です!」

「◯◯◯◯??」

 


脳内のどこの領域がコクーンに変換してしまったのか、自分の認知症をとっさに隠すべく、昨年から大流行りのクイーンの映画ボヘミアンラプソディーに話を早急に移し、

フレディ・マーキュリーみたいにバンドで生きていけるなんて羨ましいです!!」と破茶滅茶に締めくくった。

 

f:id:chopin2260:20190207184616j:image


すると今度は彼が、二歩近づき

「ゴルフなさるんですよね。」

とゴルフレッスンの帰り姿の私に優しく問う。

 

「まだ始めて3年ですが、今日も打ちっ放しの帰りですよ。」

「今度行きませんか?一緒に回りましょうよ。」

「え?」 

 

f:id:chopin2260:20190207184751j:image


この先の会話はマル秘㊙️とさせて頂きますが、下手にファンだったり、知っています!などとならない方が、かえって有名人達は鎧が脱げて、本当に気が楽になるのかもしれない。

 

大失態編ではあるが、
失敗は成功のもと、とはこのことである。

 

f:id:chopin2260:20190207184436j:image